Jun 25, 2009

Melodyについて手短かに

Melody: Community Powered Publishing

一言で言えば、MelodyはMovable Type Open Source (MTOS) からブランチしたオープンソースCMSプロジェクトです。「MTOSはオープンソースなんだからコミュニティが自由に拡張すればいいじゃん、なんでブランチしたプロジェクトでやるの?」という疑問があるかもしれません。

MTOSの問題点は、MTと独立したリリースエンジニアリングがない (つまり、MTOSのリリースはMTと同期している) ことでした。したがって、コミュニティからのコントリビューションは、バグフィックスや機能追加を加速させる一方で、Six Apartが負担することになるQAのコストを押し上げることを意味していました。また、MTOSのロードマップを示すことはMTという製品の将来戦略を開示することと表裏一体であるため、コミュニティによる独自のオープンなロードマップの策定は不可能でした。

このことは、当初からのコミュニティ開発者共通のフラストレーションになっていて、MelodyのFounderの一人もかなり早い段階でこうした問題を指摘していたと記憶しています。私自身も修正や機能追加のためのパッチを相当数作りましたが、一部はすんなり受け入れられたものの、受け入れられないものに関しては、それが誰の判断によるものでなぜ受け入れられないのか明確なコメントが得られたことは滅多にありませんでした。というか、皆無だったと思います。

Melodyは、こうした制約なしにコミュニティ主導で(MTOSから派生した)CMSを作って行こうというプロジェクトになります。その「自由」の対価は、ロードマップの策定もリリースエンジニアリングもコード品質の維持もコミュニティの責任で行うこと、です。

この試みがうまく行くかどうかは誰も分かりません。MTOSと独立性の高いリリースが本当に可能かどうか分かりませんし、日本人のコミットが不十分なら国際化が不十分なリリースになる可能性もあります。MTOSへのアップデートをMelodyに取り込むのは比較的容易ですが、その逆を行うのは (原理的には透過に相互に利用できるはずですが) MT/MTOSのコードベースに新しいコードを加えることになるため必ずしも容易ではありません。

Melodyがうまく行くかどうかはさておき、私自身はMTOSではなく、Melodyにコミットすることになると思います。


追記: Six Apartの名誉のために付け加えておくと、Melodyというプロジェクトは、別にMTOSの枠組みで実現不可能だったことを実現しようとしているわけではありません。これまでだって、MTOSのブランチをSix Apartのリポジトリに置きつつ、Six Apartと独立のバグトラッキングシステムを用意し、独立のリリースすることは可能でした。単に以前は旗を振る人がいなかったが今はいるというだけです。

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