Jan 8, 2006

ブックマークかトラックバックか?

ブックマークかトラックバックか、というムラ社会間闘争には特に興味が湧かない。どうしてもやらなければならないことでもあるまい。

Permalinkの所有者は、閲覧者の都合などということには関心がなく、ブックマークにしろ、トラックバックにしろ、コメントにしろ、リファラにしろ、閲覧者の反応の検出量を最大化でき、検出の遅延時間や手間を最小化できるメッセージング方式であれば(おそらくそれが共通の要求であろう)なんでもよいのである。

この点では、これらの4方式の中でブックマークサービスだけはあらかじめ負けている。なぜなら他の三者はPermalinkに対するダイレクトメッセージングだが、ブックマークサービスだけがそうではないからである。ただし、閲覧者にとってブックマークサービスの実現する、ホットな話題の「検索」機能や、統一的なメッセージングインタフェース(メッセージングインタフェースを持たないPermalinkにもコメントできる)の利便性の存在が依然大きいのは分かる。「ピュア」な技術的観点からは、しかし、Blogosphereのさらなる拡大とブログ検索サービスの長足の発展がブックマークサービスの意義を無効化(ブックマークサービス自体がブログ化するという意味でも)していくだろう、という未来像の方に興味がもてる。

さて、

404 Blog Not Found:はてブってTBできへんの?

さらにbookmarkへのcommentに言及するべく、bookmarkへのTBってのは出来ないのだろうか?

それは、元のPermalinkに対して本来送信されるべきトラックバックが「ブックマーク」というIndirect Permalinkに横取りされてしまうということに他ならない。トラックバックが実現するNotificationの効果がなくなってしまう上に、元のPermalinkの所有者は2段階の参照(*)を行わなければ送信元に到達できないので、あんまり良くないと思われる。

(*) もちろん、IFRAMEを使ったり、はてなブックマークなどが提供しているブックマークページのRSSを利用したりすれば、1段階の参照に縮退させられる。ただし、どのPermalinkに対するブックマークが更新されたのかを検出するのは、人手か場当たり的手法に頼ることになる。これに対して、(通常の)トラックバックではより直接的にメッセージの到着とその内容を知ることができ、だからこそNotificationとして機能する。

ブックマークへのトラックバックを考えるのであれば、トラックバックを受信したら元のPermalinkにもdelegateすることも検討してよいだろう。そうすれば上で述べたような「横取り」効果は解消する。

ついでに普通にブックマークしただけでもトラックバックを送り付けるという仕様にしてしまうということも検討に値する。そうしてしまえば、ブックマークに付記されたコメントをPermalinkの所有者が読み損ねる心配はなくなるし(ブックマークのコメントが減るという心配はある)、トラックバック派だのブックマーク派だのというへんてこなムラ社会間の闘争もなくなる。私は私で「ブックマークサービスだけはあらかじめ負けている」だなんてセンセーショナルな書き方をせずに済み、結果として読者を減らすことができる。まあ冗談みたいな仕様だが。

2006-01-09追記:

もちろん、geekの立場からはどんな機能の実現も否定するものではない。強いて言うなら、「bookmarkへのcommentに言及する」のなら、「bookmarkへのTB」ではなく「bookmarkへのコメントへのTB」の方が相応しい。はてなブックマークというのは、要するに、ユーザごとに「はてなブックマーク」ブログ(そこにはPermalinkとショートコメントを含むことができる)を提供するのに加えて、Permalinkごとに串刺ししたビューやPermalinkごとのランキングビューも提供するサービスなのだから。ただし、現状トラックバックを送信することも受信することもできないなどブログシステムとしての要件を十分には満たしておらず、また「Permalinkごとに串刺ししたビュー」があまりに秀逸なために、多くのユーザにはブログシステムとして認知されていない。

Permalinkごとに串刺ししたビューもまたURLを持つのでそれにトラックバックできること自体は構わないが、その意味するところは「ビュー」自体への通知なのかPermalinkへの通知なのか判然としない。ならばメッセージ自体を複製してやればよいというのが、第一の主旨、つまり「ブックマークブログへの通知」に関する話。

第二の主旨は「ブックマークブログからの通知」を実現せよということ。「普通にブックマークしただけでもトラックバックを送り付ける」という仕様は、「『ブックマークした』というエントリーがトラックバックで通知されるかどうかをユーザが選べない」という仕様を意味するので、abuseだという指摘は当然である。ユーザが選べる方が望ましいのは言うまでもないことで、もしそうなっていれば現状のブックマークサービスのメリットはすべて保全される。

残るのはシンプルで一般的な問題に過ぎない。つまりは、通知のためにトラックバックを送るか、送らないかと、通知のためにトラックバックを受け取るか、受け取らないかだ。言い換えるとBlogosphereにcommitするか、しないかということだ。つまりは(冒頭で述べている通り)ブックマークかトラックバックかというよく見かける論争は、木を見て森を見ずの典型で、不毛にしか思えない。

2006-02-10追記:

はてなブックマークでは、はてなブックマーク - http://blog.as-is.net/ の注目エントリーのように、「ブックマークされたというイベント」に対する通知は受け取れるようだ(RSS形式でも受け取れるようだ)。しかし、コメントの内容が通知されないのでは、やはり不十分だ。

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