Apr 20, 2005

Movable Type 3.16 英語版

皆様ご存知の通り、Movable Type 3.16英語版がリリースされ、日本語版は6月上旬リリースのようです。

Six Apart - ProNet - Movable Type 3.16 released
Movable Type 日本語版サイト: Movable Type 3.16を2005年6月上旬に提供

今回はCluster Patch版と呼ぶべきリリースと言えるでしょう。私の印象では、英語版は、日本語版とは異なり、MT3.0以来の機能拡張の過程でバグフィックスをおろそかにしてきました。本当にクリティカルなものについてはその都度修正されてきましたが、プログラマの目から見て「どうしてここはこうなってんの? 訳分かりませんけどー?」という点が散見されました。それゆえ、英語版はas isで個人ユーザーが使うには少々難があって、ベンダーが自分なりにパッチを当てて使える状態にした上でクライアントに提供するとか、ホスティングするとか、そういうビジネスが成立するくらいでもあったわけです。これは決してネガティブなことではなくて、むしろ私企業のSix ApartがMTの「個人ユーザー」を抱え込んでしまっても利益にはならないことからするとポジティブです。SAにとってはこうしたビジネスプレイヤーが現れることで直接・間接の収益が増えたり、ユーザーの裾野が広がる方が望ましいと想像されるからです。

それはさておき、3.16ではかなりの品質の向上がなされました。日本語パッチを作りがてら見る限り、品質は3.151日本語版に近いものになっているようです(もちろん機能面でより改善されている部分もあります)。SAKKの皆様に骨折りいただいたか、私が送ったメールが奏功したかは定かではないですが、英語版ではずっと放置されてきたパッチもかなり取り入れられていますね。

2005-04-22追記: とりあえずは日本語パッチできたのでここに置いときますね。READMEをよく読んでください。
MT-3.16-jpatch01.zip

ついでですので、3.16の日本語化でトラブりそうなところを書いておきます。

もともとMTの言語設定は、(1)mt.cfgのDefaultLanguage、(2)ブログの表示言語(日付用)、(3)ユーザの表示言語、の三種類の設定があります。それぞれ、システムワイドな設定、ブログごとの設定、ユーザーごとの設定というようにクラスが違うわけですが、実際のMTでの役割分担のされ方は微妙に異なり、混乱の元になっています。

実際には(1)は日本語版の機能を使うかどうかを大部分、(2)は日付の表記だけ、(3)はmt.cgi, mt-comments.cgi, mt-tb.cgiの三つのアプリの表示言語を制御します。ただし、mt.cgiやmt-comments.cgiがテンプレートから生成するページは(1)に従います。例えば、MTCommentFieldsの生成する内容は(1)に、MTEntryDateの生成する内容は(2)にそれぞれ従います。mt-comments.cgiの通知メールの言語は(3)に従いますが、mt-search.cgiの表示は(1)に従うことになります。

かなり混乱しますがそれなりにロジカルでもあります。例えば、mt.cgiはブログ一覧も表示しますし、mt-search.cgiは複数のブログから結果を得られるので(2)には従えません。また、mt.cgiはユーザーのログイン情報から表示言語が得られますが、mt-search.cgiは得られません。したがって前者は(3)に後者は(1)に従うのです。mt.cgiと同じ理由でmt-comments.cgiはコメントの対象のエントリーの著者の言語設定に従います。

さて、3.16の英語版を見ているとMTRemoteSignInLinkの生成するURLの言語設定が(2)に従うようになっています。3.151日本語版では(1)に従うようになっています。これをもし(2)に従うように改めるなら、他の(1)に従っている部分(例: MTCommentFields)も(2)に従うように改めないと混乱します。要するに日付の表示の制御以外ほとんど使われてこなかった(2)にもう少し意味を持たせるということになります。

でもそうすると、これまでのバージョンと微妙に互換性が損なわれる部分も出てきます。例えば、「MTRemoteSignInLinkは日本語にしたいけどMTEntryDateは英語にしたい」というのは(今のバージョンでは普通にできますが)矛盾した要求になります。

上記の説明は端折っているところがあるので幾分不正確です。簡単にmanageするのは難しいというニュアンスはお分かりになるでしょう。このあたりのバランスをいかに取るかが各国語版の難しいところなわけです。またローカライズに必要なコードの変更量をある程度小さく抑える努力も重要になります。さらにそこから得られる知見を元に変更量を抑えるために必要な「合理的なオリジナル版への変更」を提案することも重要です。

多くのユーザーは全部の言語設定を「日本語」にしていて気付いていないかもしれませんが、日本語版の実現にはこうした「鬩ぎ合い」があるのです。遅い、遅いと言わず6月上旬(実際悪くないデッドラインかなーというのが私の印象)をゆっくり待ちましょう。

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