Jan 12, 2002

いちげんさん

Title:いちげんさん
Director:森本功
Year:2000
Place:
Eval:★☆

鈴木保奈美の引退作であり、彼女のヌードだけがあまりにも注目され、週刊現代が試写会場で撮った写真を著作権者に無断で掲載したために訴訟沙汰にもなった。話題性が先行しすぎた映画はときに避けられがちだが、本作は意外にも面白いので勿体ない。

スイスから日本の大学(実は同志社)の文学部に留学した「僕」によって語られる古式ゆかしい一人称私小説スタイル。外国人、あるいは盲目という理由で共に社会のアウトサイダーである「僕」と「京子」の出会いから別れまでの一年が、「僕」個人の心の葛藤とともに淡々と描かれる。展開自体はありきたりで面白味に欠けるが、日本にいる外国人の感じる閉塞感、窮屈さを描いた映画は意外に少ないため、それ自体貴重である。この作品とLegal Aliansくらいしか思い付かない。

京都の四季を映し出す映像が美しい。何度となく登場する京子の家も実はとても気を使った日本家屋だ。こんな家なら欲しい、あれほど美しい状態に保つのには相当な手間が必要だろうが。鈴木保奈美も美しい。そのためだけに見ても十分元が取れる。ろくな演技を期待できない彼女に盲目役を演じさせるのは実はかなり巧妙な配役だと言える。何しろ目を使わないというのは演じないということに等しいから。要するに人形である。しかも美しい人形。もちろん、口を開けば興ざめだということだ。

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